古来より、人々の健康の維持・増進や疾病の予防・症状の改善に用いられてきた漢方生薬の真菌感染症に対する有用性とそれらの応用について検討されてきた。

　天然物質の宝庫である保険適用されている漢方生薬は、約200種類まで増えており、様々な疾患に投与されている。更に、漢方生薬は各種の自然界から得られる動植物や鉱物などを原料とするため、無数の生理活性成分が含まれており、抗真菌活性がある天然物質が含まれている可能性は非常に高く、新たな抗真菌物質が見出されれば、その原料の確保に問題が生じることは少なく、医薬品としての価値が高いと考える。

　弊社の代表者ダシャ氏は、これまでの研究で日本国内で臨床使用されている 60 種以上の漢方製剤から抽出液を作製し、足白癬の病原真菌に対する抗真菌活性を示す製剤をスクリーニングして、非常に強い抗真菌活性を有するフラボノイドを単離・同定した。

　この成果は、新たな抗真菌薬への応用が期待されるとともに、未知の抗生物質が自然界に存在することを示唆している。

　上記の研究成果を用いて、足白癬に対する新たな足浴剤の開発を展開する。